Fixture for Fixture

by スタジオ アルケー

2019.11.11

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ある什器における、つくりかたのつくりかた

これは、2016年に、ある展覧会のために制作した什器の設計図です。
設計図といっても、決まった形の寸法を示す設計図書ではなく、什器を制作するための治具のカットデータを生成する手続きを記したものです。
什器の角度や寸法を決定する変数を動かすと、什器の三面図、部材図、治具の詳細図、治具のカット図がパラパラと更新されます。
ここでは、形を決定づける角度や寸法と、接合部のディテールやその加工方法、レーザーカッターで治具を加工する際の焼けしろの寸法までが等しく扱われています。
こうしたフォーマットのつくりかたが、建築家やデザイナーの思想と、使用する素材や加工方法の選択といったつくり手の経験知を近づけるきっかけとなることを期待しています。

[出力される図面データ]
-三面図 S=1/8
-部材図 S=1/3
-治具詳細図 S=1/1
-治具カット図 S=1/1

[パラメータインプットのリスト]
-Width/ 角材の断面寸法(mm)
-Angle/ 脚の角度(°)
-Width/ 脚の幅(mm)
-Height/ 脚の高さ(mm)
-Thickness/ 治具の材料厚み(mm)

[ダウンロードデータ]
-Fixture for Fixture.3dm
-Fixture for Fixture.gh
-Fixture for Fixture.pdf
下記設定時に出力される図面及び治具カットデータです。
・角材の断面寸法:40mm
・脚の角度:70°
・脚の幅:600mm
・脚の高さ:750mm
・治具の材料:MDF5.5mm

///

土岐謙次×金田充弘
「構造乾漆−Liquid to Solid しずくからかたちへ」

会場構成 : 西澤徹夫
展示写真 : Itagaki Yuta(板垣勇太)

INSTRUCTION

Materials
  • 木材
Tools
  • レーザーカッター

How to make
Step1:寸法を決定する

.ghファイルをダウンロードし、Grasshopper上でパラメータを決定する。Top Viewに描かれるA3図面をプリントアウトする。

Step2:素材を準備する

出力した三面図・部材図に従い、角材を製材する。角のみで角穴を、必要に応じて胴付きほぞやドミノなどの仕口加工を行う。加工治具をレーザーカットし、組み立てる。

治具に角材をセットし、横切り盤やルーターテーブルで溝加工を行う。定盤から刃物を20mm出すと加工できるよう治具は設計されている。

完成

加工した部材を組み合せて完成

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Architect

スタジオ アルケー

studio archē

甲斐貴大、主宰。 木材を主材とした作品を制作しながら、東京藝術大学在学中の2016年、設計から制作、施工までを一貫して管理する工房としてstudio archē設立。カトラリーから家具、什器、インスタレーション、建築に至るまで、領域とスケールを横断した制作を行う。

https://arche.studio/

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